技術者面談
システム開発会社の知人より、技術者がいたら紹介して欲しいとの相談が頻繁に舞い込んできます。
最近は、システム開発の案件も増えているようで、どこのシステム開発会社も人手不足状態。
新規の開発案件を積極的に獲得したいとの想いとは裏腹に、技術者がいないので積極的に案件を取りにいけずジレンマに陥っている会社が結構多いようです。
また、新規の案件を獲得したのは良いけれど、社内には対応する技術者がいないため、人手不足で困っている会社も結構多いようです。
そうなると、まずは協力関係にある同業者へ打診し、技術者を調達しようとします。
協力会社でも人手がないと、同様に同業者へ打診し、技術者を調達しようとします。
こうして 『案件情報』 なるものが飛び交う様になります。
そうすると面白い事に、同じ案件で条件(SEなりPGの単価)が違う 『案件情報』 が手元に届くことがしばしばあるのです。
単純に考えれば 『経由した会社数』 によって条件が違うと言う事であり、経由した会社がそれぞれにピン撥ねをするという事です。
ユーザ企業と直接接点を持つより、大手ベンダーとの接点に営業フォーカスを当てている会社の方が圧倒的多数である実情を考えると、仕方のない 『仕組み』 なのでしょうか。
でも、この 『仕組み』 でピン撥ねされるお金は、ユーザ企業が負担しているんですよね。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
前振りはこのくらいにして、先日何年かぶりに 『技術者面談』 に立ち会いました。
これは 『案件』 に対して 『候補技術者』 が適応できるスキルを持っているかどうか、元請ベンダーが確認する面談です。
何故立ち会ったかと言うと、たまたま 『案件を獲得するために技術者が欲しい』 という知人からの相談と 『2ヵ月後に仕事が途切れる技術者の仕事を探したい』 という別の知人からの相談が同時期に寄せられたからです。
紹介するだけという前提で、当日立会い。
私もシステム開発会社の役員をやっている頃は、『案件を得るため』 『技術者を集めるため』 に技術者と面談したり、自社の技術者を面談に行かせたりとしていたので全く違和感はありませんでした。
しかし、ユーザ企業に対するシステム企画支援/システム調達支援/プロジェクト監理支援を中核サービスとして提供している現在、IT業界の実態に久しぶりに触れ、憂う気持ちで一杯でした。
最後に 『技術者が欲しい』 との相談を持ちかけた知人から、当たり前のごとくピン撥ね話をしてきましたが、丁重にお断りしていたしました。
何せ、当社の目的として掲げている
(1) 顧客にとって、真に経営に役立つIT活用や情報システム構築の企画立案を支援すること。
(2) 顧客にとって不透明なシステム化投資の最適化を図り、顧客に対して便益をもたらすこと。
(3) システム発注に対するIT業界の構造的問題を打破し、健全な構造構築へ寄与すること。
を破りたくありませんから。
こちらもご覧ください
0 件のコメント:
コメントを投稿