システム開発 失敗が多いのは何故(2)
システム開発の失敗は、『ユーザ企業側』と『ベンダー側』の双方に問題があるとしましたが、そもそも『システム』とは何なのでしょうか?
私は『システム』とは、
(1)広義の意味として、事業活動全般の構造(経営資源の活用方法)であり、即ち
経営そのものを指すと定義。
(2)狭義の意味として、ずばり『コンピュータシステム』を指すと定義。
しております。
この定義を前提に、システム開発とは単にコンピュータシステムの開発に留まらず、事業活動の目的を達成するために、如何に有効且つ効果的にコンピュータを利活用するかが本質と考えております。
即ち、『コンピュータ化する部分』と『コンピュータ化しない部分』を見極めると共に、全体を上手く融合し、如何に経営/業務に寄与する『仕組み』を作り上げるかが大切なのではないでしょうか。
『コンピュータシステム』は、事業活動の目的を達成するための道具なのです。
目的があるからこそ、その為に必要な道具があるのではないでしょうか。
市販の道具であれ、自分専用にあつらえた道具であれ、どんなに素晴らしい品質の道具であっても目的を達成できない道具は無用なものではないでしょうか。
そもそも、ユーザ企業はシステムを使う側。ベンダーはシステムを作る側。
当たり前といえば当たり前のことですが、実はとても重要なことなのです。
何故なら、対極の立場にあるのですから、システム構築・導入に対する意識が違うということなのです。
ベンダーの質(こんな表現をすると怒られそうですが)にもよりますが、大半のベンダーは『お客様から言われたこと』をコンピュータシステムとして作り上げ、そのコンピュータシステムを導入することが最終目標なのです。
しかし、ユーザ企業は、システムが導入された時から運用がスタートするのです。導入までのプロセスも大事なのですが、運用がスムーズに行かなければ目的が達成されているとは言い難いでしょう。。
つまり、ベンダー依存症から自社主導型へ切り替えていかなければ、今後もシステム開発の失敗は減らないのではないでしょうか。
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